
2016年9月29日、後期ガイダンス終了後の教室で、
「ロボットコンテストに出場するチームを作ります」
と、初代代表となる彼がメンバーを募った
10月7日、まだチーム名も決まっていない、首都大学東京(当時)として初めての
NHK学生ロボコン参加団体の第1回会議が開かれた。
高専ロボコン経験者4名を含む、十数名が集まった。
やるからには、しっかりロボットをつくって、2度のビデオ審査をパスして大会に出場したい。
その思いで、みんなでアイデアをひねった。
なんとか活動場所を確保し、ビデオ審査に向けて開発を加速させた。
2度のビデオ審査をパスするには、いくつもの技術的課題が降り注いだ。
他のチームが当たり前のように開発する機構や機能は、私たちにとっては初めての開発だからだ。
大会直前まで、問題発生と解決の繰り返しは続いた。
活動場所は、オープンスペース。
人がいない階でディスクを飛ばす実験。
ロボットは分解して個人のロッカーへ。
大会当日。今大会唯一初出場のチームという言葉が、誇らしかった。
ところが、初戦の相手は昨年優勝の東京大学。ベストは尽くしたい。
ぎりぎりまでパラメータの調整を続けた。
Ready... 3, 2, 1... GO!
セッティングはベストにしたつもりだった。だが、4対4と善戦していたそのとき、
右側の射出機構のパワーが明らかに低下し、ディスクが全然飛ばない。
装填エリアに一度戻り、右側に残っていたディスクをすべて左側の射出機構に集約した。
そして最も遠く得点の高いスポットに、最後の1枚が載り、会場は興奮に沸き立った。
まだディスクが残っていた東京大学に追い上げられ、同点となる熱い試合となった。
より遠いスポットに載せたほうが優勢のため、
初出場のチームが強豪チームに勝利する、大番狂わせの結果となった。
最後の1枚が、初勝利の決定打となった
逆境を乗り越え誕生したTEXNITISの歴史は
まだはじまったばかりだ

受賞履歴